自分のココロに気づくブログ

不安や悩みと向き合う切っ掛け

悲しみに打ち勝つ

愛する人を亡くした後の辛さは表現できないほどのものです。

後に残された人たちは、誰もが、故人のいない人生など考えられないように

感じるでしょう。

 

しかしながら、一定期間を過ぎた後は、人によって大きく対応が変わってきます。

愛する人を失ったことから決して回復できない人々もいる一方、悲しみから

一歩踏み出し、行動の面でも感情の面でも以前と同じように生活できるように

なる人もいます。

 

そして最終的に「心的外傷後成長」を遂げる人々がいます。

それは愛する人を失ったことにより、もっと深みのある人間に成長することです。

 

以前より人生をずっとありがたく思うようになり、人間関係をよりよいものにして

より打たれ強い人間になることが出来るのです。

 

米国の死別に関する本の中で、夫を失ったときに嘆き悲しんだ女性に比べ、

悲しいを表に出さなかった女性は、長期に及ぶ身体的、精神的な苦痛にさいなまれる

と紹介されています。

 

人は感情に身を任せてとことん落ち込むことによって、破壊的な状況から立ち上がり

大きな感情の土台を作り上げ、自分や周りの人々を今までよりしっかりと支える

ことが出来るようになるのです。

 

昨今、マインドフルネスという瞑想が心と体の健康にもたらす効用についての研究報告を数多く目にします。

 

マインドフルネスとは

「自分がいることを十分に理解し、判断や評価なしに今の瞬間をできる限り受け入れるようにすること」です。

 

「いま、ここ」に焦点をあて、やっていることを体感し、好き嫌いにかかわらず

湧き上がる感情を味わっていることがマインドフルな状態です。

 

マインドフルネスは物事を受け入れる練習です。

テニスのバックハンドが上手になるためには理論を理解するだけでは限界があり、

実際に打つ練習をしなければいけません。

それと同じように、物事を受け入れることも、理論を理解するだけでは十分では

ないのです。

 

マインドフルネスそのものは簡単ですが、これを定期的に行うことは決して簡単

ではありません。

ですが、瞑想によって生活の質を大きく向上させるためには、定期的に行う

ことが大切です。

 

理想的には毎日少なくとも10分間は行うといいのですが、たとえば1日おきだとしても

1週間に1回だとしても、続けないよりははるかに効果があります。

 

瞑想にはさまざまな方法があります。

経験ある指導者のもとで教室に参加するのもいいですが、とりあえず今日からでも

始められる瞑想をご紹介します。

 

床の上かイスに座ります。

できれば首と背中をまっすぐにして、自分が心地よい姿勢をとってください。

リラックスして集中できるよう目を閉じてもいいでしょう。

 

呼吸に意識を集中します。

静かに、ゆっくりと、深く息を吸います。

お腹の中まで空気が下りていくのを感じます。

そして、ゆっくり静かに息を吐きます。

 

呼吸に合わせてお腹が膨らんだりへこんだりするのを感じます。

次の数分間は、静かに息を吸うと空気でいっぱいになり、ゆっくり息を吐くと

空っぽになるお腹に意識を集中させましょう。

 

意識が別のところへ飛んでしまったら、このお腹の動きに集中するよう優しく

穏やかに意識を呼び戻します。

これは何かを変えようとしているのではありません。

ただここにいるだけという状態になるのです。