自分のココロに気づくブログ

不安や悩みと向き合う切っ掛け

期待をコントロールする

ジェームズ・C・コリンズは著書「ビジョナリーカンパニー2」の中で

ジェームズ・ストックデール海軍中将の話を引用しています。

 

ストックデール海軍中将はベトナム戦争のときのアメリカ人捕虜で最も高い地位

にあった人物で、強じんな性格と不屈の精神で知られています。

彼は捕虜収容所での過酷な環境の中で生き延びることができた捕虜の2つの

大きな性格的特徴について述べています。

 

第一の特徴として、彼らは自分たちがおかれた悲惨な環境を無視したり

拒絶したりすることなく、真正面から受け止めていたといいます。

 

第二の特徴としては、いつの日か必ず脱出できるという信念を持ち続けていた

というのです。

 

つまり、生き残ることが出来たのは、自分たちのおかれている過酷な現実を

受け止めながら、最終的にはすべてうまくいくだろうと希望を失わなかった

人々なのです。

 

それに対して、決して脱出できないと思ってしまった人々、またはありえないような

短い期間で解放されるだろうと信じていた人々は生き残るのが難しかったそうです。

 

大きな望みや高い期待と、その対極にあるつらい現実。

その間のバランスをとることは、目標を設定するために役立ちます。

どんな目標が現実的であり、かつやる気を起こさせてくれるかを見決めるのは

簡単ではありません。

 

でも心理学者のリチャード・ハックマンもこう言っています。

「やる気が最大となるのは、成功する可能性が五分五分の場合である」

 

ここで考えてみましょう。

過去に立てた目標について考えてみてください。

それらは現実的なものでしたか、それとも非現実的なものでしたか。

どんな目標が気持ちを奮い立たせてくれて、やる気が出なかったのはどんな

目標だったでしょう。

 

すでにもっている目標を5つ思い起こしてください。

「出世」といった仕事に関連するものでも、

「1週間に運動する回数を増やす」といったプライベートのものでも構いません。

 

リストをつくり、5つの目標それぞれに、達成可能なレベルとチャレンジのしがいが

あるレベルを書き出してみてください。

 

それからそのリストをよく見て、それぞれの目標の目指すところを、チャレンジの

しがいがあり、かつまた達成可能なレベルに修正してみましょう。

あなたを成長させ、かつ現実的である目標を最低2つは取り入れてください。