自分のココロに気づくブログ

不安や悩みと向き合う切っ掛け

自分に優しくする

困難な経験に対処するためには、自己信頼感が重要であるとする多くの研究が

あります。

 

しかし近年心理学者のマーク・R・レアリーらは

とくに困難な時期においては、自己信頼感よりも

自分に対して思いやりの気持ちをもつほうが効果的であることを発見しました。

 

自分に対する思いやりとは、つらい思いや感情をそのまま受け入れて、

困難な出来事がおこることは仕方ないことだと認め、自分自身を理解し

自分に優しくしようとする気持ちのことです。

 

試験でひどい点をとったときや仕事で失敗したとき、怒ってはいけないときに

怒りをぶつけてしまったときも、自分を許すことが大切です。

 

レアリーは

アメリカ社会は自信を育てるために多大な時間と労力を費やしてきたが、心豊かに暮らすためには自分に優しくしようとする気持ちをもつことのほうがずっと重要だ」

としています。

 

ダライ・ラマと弟子たちは、西洋の科学者たちと仕事をしたときに驚いたことが

あるといいます。

それは西洋人は「自信をもつことこをが大事だ」と言いながら、多くの人が自分を

愛することができずに自己嫌悪に悩まされているということです。

 

チベットの伝統的な考え方では自己愛と他者への愛に違いはありません。

つまり自分自身に対して厳しいのに、隣人に対しては寛容だということはないのです。

 

ダライ・ラマはこう述べています。

チベットの伝統的な考え方では「ツェワ」と呼ばれる思いやりの気持ちは、自分自身に対する思いを他社との関係に広げていくことだと考えられています」

 

思いやりの対象は本当に自分自身であるべきかと問われるとこう答えました。

「まず自分です。そしてもっと進化した形で、その気持ちが他者に広がっていくのです。ある意味では、深遠な思いやりとは、利己主義が高度に発達した形態にすぎません。ですから自己嫌悪の強い人は他者に対して真の思いやりの心をもつことは難しいのです。始まりとなるべき土台がないからです」

 

自分に優しくしていますか。

人生のどの部分でもっと思いやりや許しの心をもつことができるでしょうか。

それを書きだしてみましょう。

 

書くことは自分の心の整理になります。

思わぬ発見があるときもあります。

頭の中だけで考えるといつもと同じ思考になってしまいがちです。

手を動かして自分に優しくする習慣を始めましょう。