自分のココロに気づくブログ

不安や悩みと向き合う切っ掛け

悩みの症状と手当の方法

悩みの思考のループが引き起こす症状は4つありました。

 

症状1:暗い気持ちがどんどん大きくなる

症状2:怒りがどんどん大きくなる

症状3:正常な思考や判断が難しくなる

症状4:人間関係が上手くいかなくなる

 

それぞれ簡単に見ていきましょう。

 

症状1:暗い気持ちがどんどん大きくなる

嫌な出来事が忘れられない理由の一つは、思い出すたびに嫌な気持ちが

増幅するからです。

悲しい出来事をありありと思い出すと、心の傷口が開きます。

すると痛みを感じ、痛みのせいで益々忘れられなくなります。

片時も頭から離れないので、嫌な気持ちは大きくなる一方です。

 

これが止まらなくなるとネガティブなことで頭がいっぱいになり、

うつ病になってしまう恐れもあります。

嫌なことしか考えられず、無力感と絶望感に捕らわれます。

 

また、たとえネガティブな考えを修正するためであっても、嫌な気分や考えを

思い出させることは危険なのです。

 

症状2:怒りがどんどん大きくなる

怒りの感情も思考のループを引き起こす代表的な要因です。

どうにも怒りが収まらず、寝返りを打ちながら腹立たしい出来事を脳内で

リピートしていた経験は誰にでもあるでしょう。

思い出すたびに怒りは増幅し、いっそう頭から離れなくなります。

 

くどくどと考え続ける人は、そうでない人に比べて攻撃性が高まり、

悪意のないミスに対しても怒りを爆発させてしまう。

そして他人に厳しくなり、相手が困っていても助けないなどの

意地悪な傾向も強まることが知られています。

 

このような状態では周りの人たちも疲れます。

家族や恋人の生活まで壊してしまうことになりかねません。

 

症状3:正常な思考や判断が難しくなる

悲しいことや腹が立つことについてくよくよ考えていると、心のエネルギー

が無駄に消費されます。

すると注意力や集中力が低下し、正しくものを考えられなくなり、やる気や

主体性がなくなります。

 

判断を誤りやすくなるので、体や心のケアも難しくなります。

ネガティブな思考のループに陥っている人は体の異変を感じても

病院に行くタイミングが通常より2か月遅れることが分かっています。

 

ネガティブな思考のループに捕らわれると周りのすべてが暗く見えます。

ちょっとした厄介事が絶望的な大問題のように感じられて、何をやっても無駄に

思えてきてしまいます。

 

症状4:人間関係が上手くいかなくなる

思考のループに捕らわれている時、人はつい家族や友達に何度もその話して

しまいます。

「ひどいよね」と共感してもらいたいのは分かりますが、相手にしてみれば

何度も暗い話を聞かされて負担になっているかもしれません。

 

そして同じ苦しみについて何度も聞かされるということは

相手を助けることが出来なかったということです。

何度も話を聞き、アドバイスをしているのに相手の状況は一行に改善しない。

周りの人たちは不甲斐ない自分を責められていると感じます。

 

思考ループによる傷を手当てする方法も4つあります。

 

手当1:視点を変える

手当2:いやな考えから目をそらす

手当3:怒りをリフレーミングする

手当4:周囲の人を思いやる

 

手当1:視点を変える

嫌なことを思い出すとき、ふつうは自分視点で思い出します。

それに対して、心理学者は他者視点というやり方を提唱しています。

つまり、起こったことを誰か他人の目で見て、そこにいる自分を客観的に観察する

方法です。

 

嫌な出来事が起こっている舞台を眺めているイメージです。

 

手当2:嫌な考えから目をそらす

ちょっとしたことでも一旦思考のループが始まると意識して止めるのは

難しいものです。

止めようと思えば思うほど、逆に頭から離れなくなります。

 

そこで効果的なのは、気をそらすこと。

考えない努力をするのではなく、別のことを考えるのです。

何かに没頭したり、集中している時は嫌なことを思い出さずにすみます。

どんなことでも構わないので集中できることを考えてみましょう。

 

手当3:怒りをリフレーミングする

最近の研究で怒りを感じた時、八つ当たりによる発散は効果がないばかりか

逆に怒りを増幅させることが分かってきました。

では、怒りが収まらない時はどうすればいいのでしょう?

 

もっとも効果的なのは、リフレーミングというやり方です。

ものの見方を換えて、腹立たしい出来事を無害な出来事に変えてしまうのです。

フレーミングのエクササイズは次の通りです。

1)悪気がなかったと考える

相手の意図を決めつけず、悪気がなかったとしたらどうだろうと考えてみましょう。

 

2)ピンチをチャンスと考える

今の苦しい状況は自分を高め、方向性を再検討し、放置していた問題に

向き合うチャンスかもしれないと考えてみましょう。

 

3)何が学べるかに注目する

どんなに嫌な出来事からでも何かしら学べるものです。

ただ嘆き悲しむ代わりに、何が学べるかに注目してみましょう。

 

4)相手の弱さに気づく

最近の研究で祈ることが怒りを和らげる効果があることが分かってきました。

祈りというと宗教的ですが、もっと一般的に言うなら、相手の弱さに気づくこと

です。

あなたを傷つけた人は弱い人かもしれません。

相手のことを悪い人だと思うよりも

「助けが必要な人なのだ」と考えてみましょう。

 

手当4:周囲の人を思いやる

嫌なことや悩みが頭から離れない時は誰かに話を聞いてもらいたくなるものです。

でも、友人や家族に同じ悩みを何度も相談していると、やがて相手の我慢も限界に

きてしまいます。

人間関係を壊さないためには、相手の負担になり過ぎていないかを振り返る

必要があります。