自分のココロに気づくブログ

不安や悩みと向き合う切っ掛け

長期的な関係をつくる

セラピストのデイヴィッド・シュナーチは、長期的な関係にはすべていつかは

「行き詰まり状態」が訪れるとしています。

 

これはカップルがいさかいにより身動きが取れず、解決の糸口を見出すことが

出来ない状態のことです。

ちょっとした言い争いではなく、くりかえし出てくる、解決不能に思えるような

いざこざの多くは、子供や、親族関係や経済的問題に関連しています。

どんな教育を子どもたちに受けさせるべきか、といったようなことです。

 

この行き詰まり状態に陥ると、どちらか、もしくは二人とも自分らしさを

捨てるべきではないかとさえ感じます。

自分の信念を守るのか、妥協してパートナーとうまくやっていくのか。

そのどちらかの選択を余儀なくされるのです。

 

このような状態から、カップルの関係が最終的に離婚というかたちをとったり、

法的な婚姻関係は継続するにしても、肉体的、感情的に別離の状態になったりする

ことは決して珍しいことではありません。

 

しかし、シュナーチはこの行き詰まり状態を個人的な成長と対人スキル向上の

ための重要な分岐点だとしています。

 

「結婚生活には、予想するより、ずっと大きな緊張感とプレッシャーがあります。実はその時点こそが始まりなのに、そうしたプレッシャーがあまりにも大きいため、それを離婚の時期だと誤解してしまうのです」

 

この行き詰まり状態をうまく克服したふたりは、個人としても、そしてカップルと

しても強くなります。

ふたちの関係は本物になり、より親密なものとなります。

 

お互いに理解し合える親密な関係をつくりあげるためには、ふたりで問題に

向かい合うことが重要です。

シュナーチはふたりで問題に向かい合うことは「親密さの駆動輪(育むもの)であり

砥石(磨くもの)である」としています。

 

これまでの道のりがまっすぐなものではなかったにしても、カップルのどちらか

一方に欠陥があるわけでもなければ相性が悪いわけでもありません。

一見、回り道に見える道のりも、需要の精神や親密さや情熱を育むために必要な

プロセスなのです。

 

ではここで考えてみましょう。

パートナーとの関係で行き詰まりを感じたときのことを考えてみてください。

その状態から抜け出し、関係を強化するために、あなたは何をしましたか。

または何ができたでしょうか。

 

 

心理学者のナサニエル・ブランデンは「文章完成ワーク」を考案しました。

未完成な文章の後半部分をいくつか考えるというワークです。

このワークを行うときには、声に出して言うにしろ、書くにしろ、1つの前半部分

に対して6つ以上の後半部分をつくってください。

 

批判的な考えはもたず、心に浮かんだままを書いたり言ったりしてみることが

重要です。

意味をなすかどうかとか、矛盾がないかどうかなどを考える必要はありません。

1週間かけて、毎日同じ未完成文章について取り組んでもいいですし、

自分自身で前半部分を考えてもかまいません。

 

ノートなどに未完成文章を書き出して、1つの分について1、2分のあいだに

考えだせるかぎりのさまざまな後半の分を考えてみてください。

 

すべての文章完成ワークが終わったら、自分の書いた文章を見直し、それぞれの中で

自分にとって大きな意味があると思う文章、将来的に深めていきたい考え方、

そしてピントはずれだと思うものを選んでください。

 

そしてそれらの文章を分析し、そこから何を学んだかを書きだし、その文章に

基づいた行動をとってみるようにしましょう。

 

一般的な人間関係に焦点をあててもいいですし、特定の人物について書いても

かまいません。

特定の人について考える場合は、前半部分にその人の名前を書きこんでください。