自分のココロに気づくブログ

不安や悩みと向き合う切っ掛け

自己肯定感が低い時の症状

自己肯定感が低い時には、主に3種類の症状が問題になってきます。

 

1)心の免疫力が弱り、日々のちょっとした出来事に傷つきやすくなります

2)ポジティブな言葉や情報を受け入れられず、褒められても信じることが

  できなくなります。

3)自分を卑下するあまり、嫌なことを我慢して他人の言いなりになってしまいます。

 

では、それぞれの症状についてみていきましょう。

 

1)心が傷つきやすくなる

自己肯定感が低い時には、些細なことでも傷つきやすくなります。

メールの返事が来なかったりプレゼンで失敗したりしただけで

心のバリアが破られてグサリと傷を負ってしまうのです。

 

自分に自信がある時は、少々嫌なことがあってもそれほど傷つきません。

多くの研究もこのことを証明しています。

自己肯定感が高い方が心が打たれ強くなり、心の免疫力が高くなるといいます。

 

脳スキャンを使ったある研究によると

自己肯定感が低い人は誰かに拒絶された時に通常よりも大きく傷つくことが

分かりました。

 

それだけでなく、拒絶された時の対処の仕方にも差があります。

再び拒絶されるのが怖くて、他人との間に距離を置き、自分の世界に

こもりがちになるのです。

そうした行動が行き過ぎると人との交流が途絶え、深刻な孤独陥ってしまいます。

 

また、自己肯定感が低い人は失敗や挫折にも弱くなります。

失敗に打ちのめされ、再び挑戦する勇気がなくなって自信喪失や無気力に陥ります。

そうなると自己評価がさらに下がり、ますます自分が嫌いになってしまいます。

 

不安を感じやすくなるという研究結果もあります。

ある実験では参加者たちに「不快な電気ショックを与える」と告げました。

電気ショック自体の強さはここでは問題ではなく、不快な電気ショックが

与えられると聞かされた時の反応を見るのが目的でした。

 

参加者の半数は待っている間に

「あなたは言語能力のテストですばらしい点数を取った」

など自己肯定感が高まるような情報を聞かされました。

残りの半数は何も聞かされませんでした。

 

その結果、自己肯定感が高まる情報を聞かされた人たちは電気ショックに対する

不安が大きく軽減したのでした。

 

ストレスに対する反応も自己肯定感に大きく左右されます。

つとレスを引き起こす出来事があった時、自己肯定感の低い人は必要以上に

深刻に受け止めがちです。

そのせいでストレスが高まり、心身が不安定になります。

自己肯定感の低い人はストレスホルモンであるコルチゾール血中濃度が高い

という結果も出ています。

 

そして困ったことに、ストレスが高まっている状態では、いつもよりミスや失敗を

しやすくなります。

すると自己評価がさらに低くなり、ドンドン自分が嫌いになってしまうのです。

 

2)ポジティブな言葉や行動を遠ざける

自己肯定感が下がっている時のもう一つの問題はポジティブな情報を

受け入れられなくなることです。

 

自分なんかダメだと思っているから他人に褒められても素直に信じられません。

楽しむチャンスがあっても、そこに手を伸ばそうとしません。

 

ある実験では参加者たちを悲しいムードにしたあとで

楽しい動画を見るチャンスを与えました。

自己肯定感の高い人は進んで動画を見て笑いましたが、自己肯定感の低い人は

動画を見る気になれないといって辞退しました。

 

このように自己肯定感が低い人はポジティブな情報や体験に対してひどく消極的

になりがちです。

ポジティブな体験をわざわざ遠ざけるので自己評価や気分が余計に下がり、

心の免疫力がますます弱ってしまいます。

自分がもっとも必要としている情報を自分から遠ざけてしまうのです。

 

3)嫌なことを必要以上に我慢する

自己肯定感の日着く人はなぜ意地悪な友達などの言いなりになってしまう

のでしょうか?

 

自分が低く見られていることには当然気づいています。

いつもからかわれ、いいように利用されて不当な扱いを受けたりします。

それなのに解決しようと考えることがほとんどありません。

 

自己肯定感が低い人は不当な扱いに立ち向かうことなどムリだと

思い込んでしまいます。

それだけではなく、嫌な相手を避けることも不可能だと思ってしまいます。

「友達がいないよりましだから」

と言い訳して、わざわざ嫌な思いをするためにども立ちに会いに行ってしまうのです。

 

自己肯定感が低い人は、嫌なことを日うよう以上に我慢する傾向があります。

一方的に損をする人間関係であっても、そこから逃げ出すことができません。

基本的に人に好かれないと思っているので

「自分なんかと付き合ってくれるだけでもありがたい」

という考えになります。

 

人に嫌われたらどうしようと思うあまり、相手にノーが言えません。

自分の考えを主張できず、当たり前の要望さえ伝えずにぐっと飲み込みます。

何をしても文句を言わないのですから相手はあなたの気持ちを思いやることなど

忘れてしまいます。

友達にしてみれば良いカモなわけです。

 

自己肯定感が低い人を悩ます友達が特別悪い人間だったわけではありません。

人は必要以上の努力をしないものですから、雑に扱っても許されるなら

つい行動が雑になります。

お金を返さなくても怒られないなら、つい返すのを忘れます。

一方的に尽くしてくれる相手と付き合っていると尽くされて当然のような

気になってきます。

 

相手に何も要求できない人は、一方的に不利な立場に置かれがちです。

相手に尊重してもらうためには、尊重してほしいと伝える必要があるのです。

 

これは自己肯定感が低い人には、非常に難しい課題です。

自分のような人間がそんなに多くのことを求めてもいいのだろうか?

そんなことをしたら、誰からも嫌われて今よりひどい状況にあるのではないか?

 

自己肯定感が低いせいで当たり前のことがひどく大それたことに思えるのです。