最悪な事態を想定する効果
今回は最悪な事態を想定する効果についてです。
【実験】
事前調査で
「いつも最悪の結果を予想して、毎日不安を感じながら過ごしている」
と答えた悲観的な人たちにダーツを投げてもらう。
パターン1:投げる前にリラックスできる音楽を聴いてもらう
パターン2:投げる前にダーツの矢がど真ん中に当たるイメージを描いてもらう
パターン3:投げる前にダーツの矢がとんでもない方に飛んで行ってしまうところを
イメージしてもらう
結果
被験者の悲観的な人たちは、パターン1,2の時よりもパターン3の時の方が
命中率が30%アップした。
つまり、自信に満ちているような人でも
最悪の事態を想定することで、その不安をモチベーションに換えることができる。
人は期待と現実がズレた時にストレスを感じます。
なので
始めから失敗を予測している人は、結果が悪かったとしても落ち込みづらく
失敗したとしても冷静に次の工夫を考えることができます。
この実験でも
わざと期待値を上げないことで命中率が上がることが証明されました。
何事も楽観視できないタイプの人は、仕事の前に「難しい」「ダメかも」という
悲観的な予測から入るのも戦略の一つとして有効だと言えます。
実際、難しいと認識すると集中力が増すことが分かっています。
こんな工夫の仕方もあります。
まず何か目標を立てた後
「なぜその目標を達成することが難しいのか?」を考え
失敗する要因を思いつく限り書き出してみます。
次に書き出した項目について、それぞれどうすれば解決できるか、アクションプランを
書き出します。
すると「これさえクリアできれば目標に近づける」という希望が湧いてきます。
目に見えるようになった心配事は対処することができるので
途中で立ち止まることはありません。
もしも
それでも悲観的な思いから行動が止まりそうになったら
次のことを思い出してみてください。
人は自分のことになると安定志向になるが
他人のことになると「後悔しない選択」をススメる。
自分の行動に責任を持つことは大切です。
でも責任ばかり気にしていても人生は面白くなりません。
「やってみたいけどリスクが大きい」と思うことも
友達にアドバイスするつもりになって
「やってみたいならやっちゃいなよ」という視点から見てみるのもいいですね。