自分のココロに気づくブログ

不安や悩みと向き合う切っ掛け

人に対する向かい合い方

1.行動を叱り、存在をほめる

 

実験

ビー玉で遊んでいる子供たち何人かにお願いして

友達にビー玉を分けてもらいました。

 

Aチーム:行動をほめた

「君はいいことをした。素晴らしいことだ。人の役に立つことをした。」

 

Bチーム:人柄をほめた

「君は友達を喜ばせた。素晴らしい子だ。人の役に立てる子だ。」

 

2週間後、Aチームの10%、Bチームの45%が

入院している子供たちにプレゼントをして元気づけた。

 

つまり、人柄をほめると道徳的な行いが増えることが分かった。

 

人を褒める時と人を叱る時のポイントはそれぞれ違います。

 

相手の意識をどこに向けさせるかが重要なのです。

人の意識には階層があって、それぞれ与える影響の大きさが違います。

 

影響が非常に強い=存在(自分自身)

影響が強い=価値観(大切にしていること)

影響がやや強い=能力(できること)

影響が弱い=行動(やったこと)

影響が非常に弱い=環境(人、場所、道具など)

 

なので、ある人がポジティブな行いをした時は

「いいことをしましたね」「ラッキーだったね」など

行動や運に結び付けてほめるよりも

 

「やっぱり○○さんはさすがだね」「運の強い人ですね」など

存在に結び付けて褒めた方が意識のふかいところに影響を与えます。

「いつもおしゃれですね」「言葉選びの感覚が素晴らしいですね」などのように

センスを褒めるのも、その人自身を褒めることになります。

 

反対にある人がネガティブな行いをした場合は

「何やってるんだ」「何でそんなこともできないんだ」と

人格に結び付けて叱るよりも

「やり方がまずかった。次はこうやってみよう」

「タイミングが悪かった。また別の機会に試してみようか」など

行動と環境に結び付けて叱った方が、行動をスムーズに修正してもらえます。

 

2.モラルの逸脱

モラルはどんな状況で守られ・破られるのか

モラルは匿名性をもつと破られやすいことが実験などで証明されています。

 

頼んだことをただやってくれればいいというわけではない。

チームメンバーのモラルを高めたい。

そのためにはどうすればいいだろうか?

 

こんな悩みを抱えるビジネスパーソンも多いことでしょう。

まずはメンバーの顔と名前を表にしてみることです。

タクシーの運転手さんのように、後部座席の目立つところに顔と名前を

出したり、

電話口で会社名だけではなく自分の名前を名乗るように徹底することで

一人一人が会社のメンバーの一員であることの意識が高まります。

自意識を高められれば、口うるさく言わなくてもモラルは自然に向上します。

 

またモラルの低い人を、モラルの高い人と一緒に行動させるのも効果的です。

モラル意識の高い人は、時間を守る、挨拶をする、身だしなみを整えるといった

基本的なことを大切にしています。

その姿勢は、言葉で教わるよりも見て学ぶ方が早いでしょう。

 

中にはどんな働きかけをしても自意識が高まらない人もいます。

誰にどう見られても全く意に介さない人です。

 

そういう人にはルールを逸脱できる力、つまり新しいものを生み出す力が

秘められていることがあります。

メンバーの理解を得た上で、個性を尊重し、行き詰った状態を打開する役目を

期待してみましょう。